Prologue.うちゅうのじょおうさま |
「ねぇ、ママ、どうしておほしさまはこんなにきれいなの?」 「それはね、女王様が宇宙の平和を願っていてくださるからよ」 「うちゅうの、じょおう、さま?」 「そう、女王様。 女王様はね、ここからずっと離れた遠いお空で、 私たちの幸せを、優しく見守ってくださっているの」 「じゃあ、じょおうさまがいるから、みんなしあわせなんだね」 「女王様は宇宙のみんなが幸せになれるようにお祈りする、大切なお仕事なのよ」 「・・・わたし、きめた! ママ、わたしじょおうさまになる! じょおうさまになってね、 ママやパパがもっとしあわせになれますようにって、おいのりするの」 「・・・そうね、あなたも女王様になれるといいわね」 「うん!わたし、ぜったいにじょおうさまになるから!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「この聖獣の宇宙の初代女王陛下の即位を、ここに宣言します」 あの時誰が、この未来を予想しただろう。 その日、名もなき夢見る少女は、唯一無二の女王陛下となった。 ―2008.12.26― |